みなさんは、海外の大学に留学するならどの国を選びますか?
アメリカ? イギリス? それともオーストラリア? 英語圏ではないフランスやドイツなどヨーロッパの国々も人気があります。最近では北欧やアジアの国々も留学先の候補として注目を集めています。
このページでは、これらの選択肢の中から、私たちが留学先としてアメリカをおすすめする理由をお話しします。
もくじ
- 1.各国の大学数から
- 2. 〈高校卒業=大学進学〉とは限らない
- 3.アメリカの大学の魅力
1. 各国の大学数から
まず、いくつかの国の大学の数を見てみましょう。大学の数の比較だけでも「!」となるはずです。
世界各国の大学の数 | |
---|---|
ニュージーランド | 8校 |
オーストラリア | 41校 |
カナダ | 約90校 |
イギリス | 約150校 |
日本 | 約1,200校 |
アメリカ | 約4,000校 |
アメリカは大学の数が圧倒的に多いことがわかります。反対にニュージーランド、オーストラリアなどはとても少ないですね。日本も多いほうですがアメリカにはかないません。
必ずしも〈大学の数=教育の質〉とはいえませんが、アメリカの大学は多様で、多くの選択肢がありそうです。
もう少し詳しく見てみましょう。
2. 〈高校卒業=大学進学〉とは限らない
私たち日本人にとって、大学進学はそれほど特別なことではありません(高校卒業生の6割ほどが大学に進学しています)が、世界の国々ではそうではありません。
とくにヨーロッパなどでは、早いうちから職人(時計、皮、陶器、織物、楽器、料理など)のコースに進む人も多く、大学進学は一般的なわけではありません(ヨーロッパのブランドが強いのは、こういったことも1つの理由です)。
日本人にはちょっと理解しにくいかもしれませんが、日本とアメリカ以外の国では、「高校を卒業すること」と「大学を受験する資格」とは別のものです。つまり、高校卒業がそのまま大学進学につながるわけではありません。
イギリスやカナダなどの大学進学のしくみを見てみましょう。
2-1. 最初から専門を学ぶ:イギリスの大学進学
イギリスでは 11年生(日本の高校2年生)を終えると高校卒業ですが、大学へ進学する場合はさらに2年間高校に通わなければなりません。13年生を終えて、さらにAレベルと呼ばれる国家試験を突破して、はじめて大学受験の資格が得られます。
イギリスの大学は 3年制で、日本の大学の 1~2年生にあたる一般教養はありません。2年間、専門の勉強をすることになります。
基本的に、いわゆる「労働者階級」の人は11年生で終わります。大学に入学する人は、それなりの生活レベルを求められ、スポーツもサッカーではなくラグビーです。かなりの階級制度が残っている社会といっていいでしょう。
2-2. 大学受験資格が必要:オーストラリア、ニュージーランド、カナダの大学進学
カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは、もともとイギリスの植民地だったこともあり(アメリカもそうですが...)、イギリスの教育制度をとり入れています。
オーストラリアは12年生で高校を卒業すると、州の試験を受けて合格して、はじめて大学進学資格が得られます。
ニュージーランドでは、高校のときにいくつかのコースがあり、一番むずかしいコースを突破しなければ大学受験資格は得られません。
カナダには州の試験や、13年制やフランス語圏があったりで、いろいろと複雑になります。またイギリスと同じく、大学では専門のことのみを勉強します。
したがって、これらの国の大学に進学するためには、それなりのリサーチと準備が必要です。また、大学で勉強する専門をあらかじめはっきり決めておかなくてはなりません。
2-3. 理系? 文系?:日本の大学進学
大学に入学する前に専門(または学部)を決めなければならないのは、日本の大学もそうです。
でも 17, 18歳くらいで、自分の専門を決められるものでしょうか?
実際は、理系・文系を選べといわれても、本当に自分が向いているのはどっちなのか、多くの高校生にはわからないというのが本音でしょう。数学の成績がいいので理系、というくらいのことが多いはずです。同じ大学の3つの異なる学部を受験したりもできます。
「自分が何を勉強したいのか決めなさい」というのは建前で、たいていは偏差値や大学名で受験することになります。大学入学後もしばらくは一般教養の勉強で、4年生(3年生)になると就職活動でいそがしくて、どれだけ真剣に専門の勉強ができるかわかりません。そもそもそんなに勉強しなくても、日本の大学ではやっていけたりします。
そのような日本の若者にとって、イギリスやカナダなど、最初から専門の勉強をみっちりやる大学ではなかなかついていくのがむずかしいし、そもそも本当にやりたいことがわかっていないので、出願準備の時点で迷ってしまいます。入学しても 1年生から専門性の高い内容を英語で勉強するのは大変です。したがってこれらの国の大学への留学は、かなりハードルが高いといわざるを得ません。
3. アメリカの大学の魅力
先ほど見たように、アメリカには大学が 4,000校もあります。入学時の理系・文系の区分もありません。専攻を2つとったり(音楽と物理とかでも可)、途中で変えたりすることもできます。
また、とくに小規模の大学では、チューター(個別の補講講師)をつけて面倒を見てくれたり、とても親切でていねいな指導をしてくれます。授業も少人数で行われるので、先生とも親しくなれます。英語力が不足している日本人でもついていきやすい環境が整っています。
何より、卒業してからのことを考えれば、アメリカの大学を卒業した人たちは世界中で活躍しています。ノーベル賞受賞者の数はアメリカが世界一です。IT長者もたくさんいます。アメリカの大学は、留学生や移民を受け入れながら、自由で多様性に富む考えかたを養ってくれます。アメリカの大学に留学すれば、新しい発想や、あっと驚くアイデアがつねに産み出されている世界に、日本人でも飛び込めるのです。
私たちが「大学留学」といえばアメリカをおすすめするのは、アメリカの大学教育の魅力を日本の人たちにもっともっと経験してもらいたいからです。
より詳しくアメリカの大学について知りたければ、以下のページをお読みください。