アメリカの大学院で学べる芸術分野
美術 Art/Fine Arts
線画、絵画、彫刻、版画、陶芸、織物、写真などのうち、いずれかの媒体(Medium)を使って自分の思想や美意識、感性をいかに表現するか、ということを学ぶ分野です。実技中心のカリキュラムと理論中心のカリキュラムに大別されます。
美術史 Art History
古代から現代までの美術の展開を、色彩理論、構図、遠近法、解剖学といった観点から鑑賞し、批評します。鑑賞し、文献を読み、自分なりの評論や批評を文章で表現する、というプロセスを重ねます。読む量・書く量ともに多く、分析力・批判力・表現力が問われます。英語以外のヨーロッパ言語が必須になることもあります。
グラフィック・デザイン Graphic Design
コンピュータを使って絵を描いたり、既存の絵や写真をコンピュータに取り込んで加工したり、デザインやコラージュしたりする分野です。その応用領域は幅広く、ポスターなどの広告、ロゴやトレードマークのデザイン、本や雑誌の装丁、アニメ、ゲーム、デジタルメディアなど、さまざまに応用されます。ビジネスとの結びつきが強い分野でもあります。
映画、テレビ、ビデオ制作 Film, Television, and Video Production
映画制作・ビデオ制作のプロセスを学びます。撮影手法や光学理論などを学びながら、実際に脚本を書き、撮影・編集を経て作品をつくるプロセスを繰り返します。映像制作現場などでのインターンシップの機会も少なくありません。
映画批評 Cinema Studies
映画の理論や批評について学びます。数多くの映画を観て、それぞれについての表現手法や社会背景などを読みとり、論文や批評文を書くというのが学習プロセスです。いわゆる「映画評論家」をめざす人のための分野です。
美術運営 Art Administration
芸術・音楽施設やそれにかかわる団体・企業を経営、運営するノウハウを学びます。芸術全般の知識に加えて、マーケティングや金融、財務、資金調達、人事、労務、芸術イベントのプロモーションとその運営、広報や法律なども学習内容になります。芸術と経営学を組み合わせたカリキュラムとなっていて、ケーススタディを数多くこなします。
アートセラピー Art Therapy
アートを「癒し」に応用することの理論と実践を学びます。作品をつくったり鑑賞したりといった「芸術体験」を分析することで、人がどのような能力やパーソナリティをもっているか、またどのような関心事や心配事を抱えているか、といったことを探り、それを心身の健全化にいかそうというのがこの分野です。