大学院の全貌がわかる
大学院カタログは、各大学が発行している学校案内書です。毎年あるいは2年に1回くらいのペースで刷新されます。いまではインターネット上で、「オンラインカタログ」として読むのが一般的です。
大学院カタログには、
- 大学院や研究科の歴史・理念
- 年間のスケジュール
- 入学の条件
- カリキュラム
- 各科目の講義要綱
- 成績評価のしかた
- 修了要件
- 停学・退学の条件
- 学費
- 教職員の紹介
など、その大学院について知っておきたいあらゆることが網羅されています。このカタログにしっかり目を通すことで、その大学院や学科の全貌がわかるだけでなく、複数の大学院のカタログを読み比べることで、志望校選びの指針を立てることができます。
大学院カタログを読むことで英語力もつく
大学院カタログはすべて英語で書かれています。読み慣れないうちは戸惑うことも多いかもしれませんが、自分の興味があること、自分が希望している専攻分野のことなどは、自然と読めるようになっていきます。英語「を」学ぶのではなく、英語「で」学ぶ第1歩を、大学院カタログを読むことで踏み出すことになるのです。
いくつかの大学院のカタログに目を通していくうちに、重要なポイントを探し出し、その項目を重点的に読み、それほど重要でないと思われる事項についてはしっかり読まなくても大丈夫だというように、読むコツを習得するようになります。これは実際にアメリカの大学院に入ってから教科書を読むときにも役に立つ読書法です。つまり大学院カタログを読むことは、大学院生活の予習にもつながるのです。
大学院のWEBサイトにアクセス
めざす大学院をある程度ピックアップしたら、それぞれの大学院のホームページにアクセスします。
WEBサイトでとくに重点的に調べるべき項目は、(1)Admission:入学要件と、(2)Academics:カリキュラムです。
(1)Admission:入学要件
出願のプロセスや入学要件、提出書類などについて書かれていて、願書や必要書類の書式をダウンロードできるようになっています。“Undergraduate”と“Graduate”とが別々に記載されているので、“Graduate”のほうをチェックします。
このAdmissionの項目には、エッセイの課題や、推薦状は何通必要なのか、どんなポイントを重視して合否を決めるのか、といった必要情報のほか、最近の入学生のGPA(成績)の平均値、GRE®のスコアなどの情報を得られることもあります。
(2)Academics:カリキュラム
この項目では、カリキュラムの概要が見いだせます。研究科(SchoolやCollege)別、あるいは学科(Department)別にページが設けられているのが一般的です。やはりUndergraduateとGraduateと別々に記されているので、Graduateのほうを見ます。
卒業までにとらなければならない科目、選択できる科目のほか、卒業までのモデルカリキュラム、教員のプロフィールなども記されています。複数の大学院のカリキュラムを見比べていくことで、カリキュラムの特徴や目標とすることなどの違いも見えてくるでしょう。