留学生の強い味方。アカデミック・アドバイザーとは?
こんにちは! アメリカのホリンズ大学(Hollins University)を卒業した、ブログライターのあんです!
アメリカ大学留学に興味のあるみなさん、「アドバイザー」って知っていますか?
アドバイザー(Academic Advisor)は、名前から想像できるように、学生の私たちにアドバイスをしてくれる、大学生活を成功させるための欠かせない存在です。
今回のブログ記事では、私が大学留学中にお世話になったアドバイザーの先生についてお話ししていきたいと思います!
いろんな学問分野と私
心理学専攻で卒業した私。大学に入学したときは生物学や化学、英語や哲学など幅広い興味がありましたが、最終的に自分の本当に好きな専攻を選んで、毎日楽しく勉強できて嬉しかったです。
フランス学の先生がアドバイザーに!
アメリカの大学生活で大切な存在のアドバイザー。自分にマッチした先生に出会いたいものです。どんなプロセスを通して決まるのでしょうか?
私の大学では、すべての新入生が「ファーストイヤー・セミナー(First Year Seminar)」と呼ばれる少人数のクラスをとることになります。
新入生は、事前に回答した興味や関心に関するアンケートの回答を元に、各セミナー割り振られます。
1年目は、そのセミナーの教授がそのままアドバイザーとなりました。
私はConsuming French Cultureと呼ばれるフランス文化について学ぶセミナーを受け、アドバイザーはフランス学の教授でした。
クラスメイトにフランス学を専攻した学生はいませんし、もちろん私も違います。アメリカの大学では、1〜2年目は一般教養(General Education)の科目を多く履修することになります。2年次の終わりまで専攻を決める必要はありません。そのため、自分の専攻が決まるまでは、ファーストイヤー・セミナーの教授がアドバイザーを担当してくれるのです。
専攻を決めると・・・
いざ専攻が決まったら、今度は新しいアドバイザーを選びます。
プロセスとしては自分の専攻学科(Major Department)の教授のオフィスを訪ねるかメールを送り、アドバイザーになってくれるか聞いて、いいよと言ってもらったら紙にサインをしてもらう感じです。
学生からとても人気のある先生もいます。私が最初にお願いした2人の先生は、すでにほかの多くの学生のアドバイザーを務めていて、残念ながら私のアドバイザーにはなれないとのことでした。
結局3人目にお願いした先生が喜んで引き受けてくれましたが、私の大学の心理学(私の専攻)の教授は、みんな本当に信用のおけるかたばかりだったので、だれでもよかったのが本音です。
自分の専攻学科の先生がアドバイザーに決まると、その先生が卒業まで私たちのアドバイザーとなります。
アドバイザーって何をしてくれるの?
私たち学生は、どんなことでアドバイザーとかかわることになるのでしょうか?
アメリカの大学、とくにリベラルアーツの大学では、専攻のクラスだけでなく、一般教養科目もしっかりとる必要があります。
たとえば2年次の2学期目までに数学の一般教養を終えていなくてはいけなかったり、外国語は初級と中級があって順番通りにとらないといけなかったり、歴史学の一般教養の条件をクリアしたと思ったらじつは間違えていたり・・・と、なかなかややこしい!
一般教養科目のルールを間違えると、場合によっては卒業が遅れるかもしれませんので、履修科目については慎重な計画が必要です。
また、一般教養科目だけでなく、専攻の必須条件を満たすのも簡単ではありません。
私の大学では、International Studiesを専攻している学生は、どこかの国に1学期留学することが求められています。他の専攻もインターンシップが必須であったりします。インターンシップや留学は準備にも実際に参加するにも時間がかかるものですので、計画ミスは絶対に避けたいものです。
そこでアドバイザーの出番になります。アドバイザーが、個々の学生が組み立てた授業スケジュールや履修プランについてアドバイスをしてくれるのです。
キャリアの相談にも
アメリカの大学は夏休みが3か月もあります。せっかくだからこの期間にインターンシップをしたい! と思う人もいるでしょう。卒業後にどんな仕事ができるのか、アイデアがほしいと思う学生もいます。そんなときも、アドバイザーが頼りになります。
アドバイザーになる先生は、だいたい自分の専攻の先生が務めることになりますから、自分が大学で学んだことを生かすための確実なアドバイスがもらえるでしょう。
悩み相談も
1年生のときのアドバイザーとの会話で、いまでもよく覚えていることがあります。
ホームシックで毎日辛くて、とにかく早く卒業して1日でも早く日本に帰りたかった私。科目をたくさん履修して、夏休みも単位をとれる方法がないか考えたりしていました。
また、“The three-year accelerated program”という3年で卒業できるプログラムにも入ろうと計画していました。
そのプログラムに正式に入るには、アドバイザーの承認とサインが必要なため、彼女のオフィスを訪ねて自分の考えを伝えました(ホームシックだからというのは理由として説得力がないので、授業料と寮費を1年分浮かせるため、と嘘の理由を伝えた気がします笑)。
そこでアドバイザーに言われた言葉がこれです。
私はあなたに成功してほしい。人生はレースじゃないから。
あのときの必死だった自分の気持ちもわかりますが、私が本当に必要だった的確なアドバイスをしてくれたアドバイザーには感謝しています。私のプランはどう考えても詰め込みすぎで、いま考えてもやらなくて本当によかったと思います。おかげで大学在籍中に1年間ドイツに留学したり、夏休みはインターンやボランティアをしたり、忙しいながらも1つひとつの授業を楽しむ余裕をもったりと、本当に充実した大学生活を過ごすことができました。
アドバイザーの部屋の前で
上の写真は、大学生活最後の日の1コマ。コロナ禍で授業がハイブリッドだったため、お世話になったアドバイザーに会うことはできませんでしたが、彼のオフィスの前で記念撮影をしました。
推薦状も書いてくれる
インターンシップや就職、大学院進学においては、推薦状(Letter of Recommendation)がとても重要です。したがって、常日頃から、教授と信頼関係を築いておくことが大切です。
多くの場合、3人の先生に推薦状を書いていただくのですが、そのうちの1通はアドバイザーにお願いするのが普通です。
私も去年の秋に大学院に出願した際、推薦状の1通はアドバイザーのM先生に書いていただきました。
大学を卒業してから半年近く経っていましたが、快く承諾してもらえたので嬉しかったです。
アドバイザーの先生たちは、みんな自分自身のクラスをもっています。私たち学生は彼らの授業を受けています。私の大学では、1クラスの学生数は7〜8人くらいで、教授と学生の距離が近く、先生たちは私たち学生のことをよく知ってくれています。
私は、M教授の授業を5つもとったことがある上に、よく彼のオフィスに質問に行っていて、自分のことをよく知ってくれていることを確信していました。卒業後にお世話になることもあるアドバイザーの先生とは、やっぱり在学中に信頼関係をちゃんと築いておくことが重要ですね。
まとめ
アメリカの大学に留学すると、アドバイザーにいろいろなことでサポートしてもらうことになります。授業についていけなくなったり、進路の悩みがあったりしたときは、アドバイザーに相談すれば解決策の糸口が見えてきます。4年間を通じて学生の成功を祈ってサポートしてくれるアドバイザーの存在は、本当に大切です。私も卒業して1年経ついまでも、アドバイザーに連絡をとることがあります。
これから留学するみなさんも、素敵なアドバイザーに出会うことで、きっと大学生活がより充実したものになると思いますよ!
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