留学を成功させる英語 第4回:アメリカの大学を知る(3)
みなさんこんにちは! 2015年がみなさんにとってすばらしい年になりますように。
さて日本はまもなく受験シーズンがやってきますね。受験を控えている人にはサクラサク春が訪れることをお祈りしつつ、今回の「留学を成功させる英語」では、アメリカの大学の受験についてお話しします。
アメリカの大学への出願
アメリカの大学の受験といっても、じつはアメリカには日本で一般的に見られるような大学受験はありません。入試というものもありません。大学入試は英語でいうとcollege entrance examinationですが、これはアメリカの大学にはありません。ついでにいえば偏差値も存在しません。
あえて受験に相当する言葉をいうならば、「出願」です。「X大学に出願する」はapply to X Collegeになります。Applyの名詞形はapplicationです。「大学への出願」はしたがってcollege applicationという言いかたになり、「X大学への出願」はapplication to X Collegeということになります。
入学審査を司るAdmissions Office
Applicationは出願者(applicant)の立場からいう表現ですが、大学側つまり合否を決めるのはだれかといえば、それは個々の大学の入学審査オフィスすなわちadmissions officeです。Admissionは「許可する」という意味の動詞admitの名詞形です。
アメリカの大学では、このadmissions officeが、一人ひとりのapplicantについて審査して、合否を判断します。日本でAO入試というのは、このadmissions officeの頭文字をとっているわけですが、アメリカではadmissions officeをAOと略すことはありません。
Admissions Officeの審査項目
Admissions officeがapplicantの何を審査して合否を決めるのかといえば、大学によって異なりますが、一般的には以下にあげる項目です。
- 高校の成績表:High School Transcript
- 作文:Essay、Personal Statement
- 推薦状:Letters of Recommendation
- 課外活動:Extracurricular Activities
- テストスコア:Standardized Test Scores
- 面接:Interview
一人ひとりのapplicantについて、これらの項目を総合的に評価して合否を決めるのがadmissions officeという専門部署です。Applicantは、願書(application form)にあわせてこれらの出願書類(application materials)をadmissions officeに提出して、審査を仰ぐことになります。
上にあげたそれぞれの項目は別の回に詳しく述べたいと思いますが、テストスコアについてはここで注釈しておきます。
アメリカの大学への出願にあたって受けるテストは、一般的にStandardized Testといわれるものです。その代表的なものがSAT®というテストと、ACT®というテストです。
アメリカの多くの大学が、applicantに対してSAT®もしくはACT®のスコアの提出を求めています。いずれも民間の機関によって運営されているもので、年に数回受けることができます。アメリカの高校生はおおむね1、2回これらのテストを受けますが、このスコアのみで合否が決まるわけではないので、日本の受験生のような受験勉強をすることはありません。
日本の塾や予備校のことを英語でcram schoolといったりしますが、アメリカではこの語句を耳にすることはめったにありません。このテストについても別の機会に説明しますが、ここでは、これらのテストは日本の入試とは異なるということだけ、心に留めておいてください。
アメリカの大学への出願時期
さてアメリカの大学の多くは、9月~12月の秋学期(fall semester)と、1月~5月の春学期(spring semester)とから成る2学期制(semester system)をしいていて、それぞれのsemesterは独立しているため、入学のチャンスも9月と1月の、年に2回あります。
アメリカの高校の卒業時期が5~6月であるため、9月入学のほうがより一般的ですが、この9月入学に向けて、いつapplication materialsを大学に提出すべきか、つまり出願期限(application deadline)はいつか、といえば、おおむね1~3月くらいです。Deadlineが早い大学は前年の11月末で、また定員が空いているうちは願書を受け付けるrolling admissionというシステムを設けている大学もあります。
冒頭に、日本ではこれからが受験シーズンと書きましたが、今年の9月入学をめざしているapplicantたちも、出願準備の大詰めを迎えていることになります。この秋から留学生活を始める人たちも、そうです。
合否が出るのは、3月~5月くらいです。もちろんそれより早い人もいれば、遅くなる人もいます。いずれにしてもadmissions officeがしっかり時間をかけて、一人ひとりのapplicantのmaterialsをきちんと吟味・評価して、合否の判定をします。
今回はアメリカの大学への出願についてご説明しました。次回の「留学を成功させる英語」では、「アメリカの大学生のありかた」についてお話しします。日本の大学を受験する方、アメリカの大学への出願準備をしている方、それぞれに心からgood luck!
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