留学生に人気のカリフォルニア州。その州立大学への進学を考える(2)

みなさんこんにちは!

この記事では、前回に続いて、留学生に人気のカリフォルニア州で州立大学がどのようにして州内の高校生を選抜するのかについてお話しします。

前回は、UCLAやUC BerkeleyなどのUniversity of California群(10校)がカリフォルニア州の高校出身の出願者を選抜するにあたって、Statewide PathとLocal Path (ELC: Eligibility in the Local Context)という2つの方法があることを述べました。今回は、これら2つの方法について詳しく見てみたいと思います。

 

Statewide Path

高校のGPAとテストスコアをもとにトップ9%を計算 

 

Statewide Pathのもとでは、カリフォルニア州内の高校のトップ9%であればUC群の大学のどこかに入学することができます。

つまり、希望したUCLAやUC Berkeleyには入れなくても、UC IrvineやUC Riversideなど、他のどこかには入れるということです。ただし、定員に空きがあるということが条件ですが。

 

では、トップ9%をどのように判断するかというと、

 ・高校1・2年次でとった大学進学のための科目のGPA(成績の評定平均)の数値

 ・SAT®またはACT®のスコア

これらを計算式にかけます。

University of California群の出願時期は11月1日から11月30日の1か月間だけですので、アメリカ人の高校生の場合、9月に3年次の新学期が始まって間もなく、その時期となるため、高校1年次と2年次の成績が対象となります。

 

たとえば、

 ・GPA 3.70以上(4ポイント満点)

 ・SAT®クリティカルリーディング530点、数学700点、ライティング550点

という場合はトップ9%になりますが、SAT®がまったく同じスコアでGPAが3.69以下だとトップ9%になりません。

 

また、

 ・GPA 3.15以上

 ・SAT®クリティカルリーディング700点、数学700点、ライティング700点

の場合はトップ9%になりますが、同じSAT®のスコアでもGPA 3.14以下ではトップ9%になりません。

 

Local Path

テストスコアにかかわらずGPAをもとに評価 

 

一方、Local Pathのもとでは、SAT®スコアにかかわらず、カリフォルニア州内の高校出身の出願者のGPA(UC群が承認した科目のGPA)をもとに、UC群がトップ9%の出願者を限定します。

その出願者の実際のGPAが、過去に出願した同じ高校出身者のトップのGPAと同等またはそれより高い場合、ELC (Eligibility in the Local Context)と認定され、UC群が入学審査において合否判定の基にする14要素の1つとして大きく寄与します。

ELCと認定された場合、UC群のうち希望の大学が不合格になったとしても、UC群の他の大学に定員に余裕がある限り必ず入学できます。

 

上記のStatewide PathとLocal Pathという方法で選抜した上位クラスの出願者を選抜し、残りの出願者はGPA、SAT®またはACT®のスコア、エッセイで総合的に判断して選抜します(推薦状は不要です)。ただし、GPA(UC群が承認した科目のGPA)が3.0以上でなければなりません。

 

さて次回(最終回)は、このようなUC群の選抜方法を踏まえて、留学生がUCをめざす場合に考えなければならないことについてお話ししたいと思います。See you soon!

 

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