アメリカの高校に留学しながら環境意識を高める。紙コップがアイスに!?

こんにちは。アメリカのMiss Hall’s Schoolという高校に留学中のAyakoです。

私の高校の人たちは社会問題に対して意識が高いです。地球温暖化が深刻になってきているいま、私の学校は環境保護に力を入れ始めています。私の高校にも日本でいう生徒会がありますが、その中に環境保護の委員会があります。

今回の記事は、学校全体で取り組んでいる環境保護についてお話しします。

オリジナルのマイボトル
オリジナルのマイボトル

食べ残しをコンポストに

1つめはコンポストです。

アメリカに初めて来たときに驚いたことの1つに、ゴミの分別をしないということがありました。日本では、紙ゴミ、プラスチックゴミ、不燃ごみ、可燃ゴミなど細かく分別することに慣れていたので、部屋にも寮にもゴミ箱が1つしかないことに最初は違和感しかありませんでした。

でも、食べ物については、少し意識が違うみたいです。ダイニングホールでは、毎日朝昼晩の食事があります。なるべく残さないように食事をもらうのが一番いいのですが、どうしても残してしまったり、果物などの食べられない部分が出ることはもちろんあります。

そんなときは、食べ残しと、使ったプラスチック、お手拭きなどを一緒に捨てるのではなく、2つに分別します。そうすることで、食べ残しや、食べカスなどを肥料に回すことができます。

寮のメンバーが共用で使うお皿

2つめは、共用のお皿を使うことです。私が住んでいる寮は、シニア(日本の高3)用で、学校の寮の中で一番新しく、きれいな寮です。そこにはシンクや大きな冷蔵庫、プリンターなど他の寮にはないものがあります。

年度の初めに、寮に住んでいる人たちの間で、いかにこの寮をきれいに保つか、環境保護をするかを話し合い、みんなでCommunal bowlを使うことにしました。

みんなが同じ容器を使えば、紙皿のように使ってすぐ捨てることもなく、環境に優しいからです。最初は、使って洗わないでおく人がいる、など問題がありましたが、みんな使いかたに慣れていくにつれて、問題なく使えるようになりました。Communal bowlはラーメンをつくるのにぴったりの大きさです笑。

共用の食器
Communal bowlsとスプーン

紙コップを買うお金でアイスクリームマシーン

3つめは、今年から始まった新しい試みです。

いままでは学校のいたるところに、紙コップとウォーターサーバーが置いてありました。私自身も授業の合間に、1杯の水を飲んで、使ったコップはすぐ捨てるということが多かったのですが、コミュニティ・ミーティングで衝撃的なことが発表されました。それは、学校が紙コップを買うために使う費用が、1週間で5万円以上になるということです。

それが発表されたときは、さすがにみんな驚いていました。その経費を削減するためと、環境のことを考えて紙コップの使用を減らすことを目標に新たなプロジェクトが発足しました。

それは、いつもマイボトルを持ち歩こう、というものです。今年の初めに、全校生徒一人ひとりに真っ白のステンレスの水筒が配られました。それにCanvaというウェブサイトを使って、自分が好きな柄をデザインします。自分の名前と学校のロゴを入れることが必須でしたが、それ以外は何をデザインしても大丈夫です。

つくったデザインを学校に提出すると、生徒会の人たちが、私たちのデザインを印刷した後、特殊な機械を使って白い水筒にデザインを転写します。

自分だけのオリジナルの水筒をつくるのはけっこう楽しく、みんな個性的なデザインを考えるのを楽しんでいました。私は、シンプルな花のデザインを選びましたが、家族や友だちの写真を印刷している人、好きなアイドルやアーティストの写真をカスタマイズしている人など、みんな個性的で1人として同じ水筒を持っている人はいません。

自分でデザインしたので愛着がわき、みんなその水筒を持ち歩きます。みんなが水筒をつくり終えたころから、学校のダイニングホールから紙コップはなくなり、寮、また教室からも少しずつ減っていきました。

ウォーターサーバーの横には紙コップが少し置いてありますが、紙コップを使っていると、なんとなく周りの目が気になるようになったので、毎朝忘れないようにマイボトルを部屋からクラスに持って行き、貴重品のように持ち歩いています。

アイスクリーム
アイスクリーム

さて、この削減された高額の経費の使い道はどこへ?

学校のその他の予算に回っていてもおかしくないのですが、私の学校では、協力している私たち生徒と先生にありがとうの気持ちを込めて、浮いた経費を使って業務用のアイスクリームマシーンがプレゼントされました!

これにはみんな大喜びで、アイスクリームマシーンがもらえるんだったら、こっちも全力で協力しないと! となりました。

初めてアイスクリームを食べた日は、マシーンの前に見たこともないような行列ができていました。

いまは、平日に1日おきでアイスクリームマシーンがダイニングホールに設置され、自分でアイスをつくって食べることができます。こうしているうちにコーンにアイスを巻く技術がどんどん上がってきているように思います。

味も毎回さまざまで、ある日はバニラ、チョコレート、バニラとチョコレートのミックス、次の日はオートミルクのアイス、また次の日はキャラメル味のジェラートなどで、飽きずに食べられます。

ということで、今回は私の高校で実施されている環境保護活動についてお話ししました。

(第19回終わり。第20回に続く

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