留学生の就活:Boston Career Forum Report vol. 1
週末にNHKで「シリーズ日本新生 “国際人”がニッポンを救う」という番組がやっていました。
最近巷でよく聞く「若者の内向き志向」や「グローバル人材」について、海外・留学経験ある人ない人が意見を交わしていましたが、若者から多く聞かれたのが就職への不安。
その他のメディアでも、就職活動関連の事を良く取り扱っていますが、毎年ボストンでは日英バイリンガルの人を対象にした世界最大のキャリアフォーラムが開催され、この週末は、アメリカ中だけではなく、ヨーロッパからも参加者が集まります。
今年のボストンキャリアフォーラムでは日本の大手商社から外資系金融機関、外務省まで190社が参加しました。
Boston Career Forum 2012
現地ボストンオフィスから今年の「ボスキャリ」のレポートが届いたので、今日から2回に分けてお送りします。
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①ボスキャリ直前イベントレポート
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栄ボストンのミヤです。
ボストンはすっかり秋らしくなってきました。
近所のタフツ大学にて
秋といえば、「ボスキャリ」。
港町・ボストンが真っ黒なスーツ姿の学生で埋め尽くされ、街中のあらゆるホテルが予約不可能な状態に陥る季節です。
ボストンオフィスは、今年もいろいろな企業様のイベントに関わらせて頂き、マッチングする学生の開拓&集客や、学生へのヒアリングをしてきました。これは全てボスキャリ前に行われるイベントのことです。
なぜマッチングが大事かというと、毎年膨大な数の内定を出すボスキャリですが、噂によれば3日間の短期戦で出した内定には「ミスマッチ」が多いそう。
内定後、半年~1年後の入社時期までに、「やっぱり他の道がいい」と内定を蹴る学生、せっかく入社してから、「やっぱり違う」ということで半年~1年以内に離職する学生などが併せて3割。。。あくまで噂ですが。
そのようなこともあり、ボスキャリ前にもっと学生と企業がお互いを知る時間を設けようということで、このようなイベントをボスキャリ前に開催するのです。
また各企業が日本からそのまま持ってきた会社説明のプレゼンテーションは、アメリカで『惹きつけるプレゼン』に慣れ親しんでいる大学生には、相当「つまらない」と感じるらしく、毎年、学生の皆様より厳しい言葉が。
今年は思考を変えて、『社員懇談会』という設定を取り入れ、実際に働いている『人』の生活や仕事の実感など、等身大の社員の姿を直に知ってもらおうというイベントが、これまた予想以上に盛り上がりました。(←私にはそう見えた)
社員懇談会の様子
その社員と学生の対談後の感想をいくつか紹介します。
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(学生)
「社会人」がより身近で現実的なものに感じられ、自分が働くイメージがつかみやすくなった。
(学生)
今までは一方的に会社の事を聞く「受け身」の立場で、終わった後に、余計にもやもやが残りましたが、今年は自分が積極的に「参加」して、小さな不安や疑問が吹っ切れて、すっきりと就職活動に向き合えそうなので、有意義なものになりました。
(社員)
採用活動では担当者が言ってはいけない事など、いろいろな制約があるようだけれど、インフォーマルなお喋りだったので、自分のことをそのままを伝える事ができた。
(社員)
逆にこれでいいのかな〜と思ったぐらい、リラックスしていろいろ話しました。 2時間話しっぱなしでも、話し足りないぐらいです。
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などなど、ポジティブな感想が聞かれました。
その対談の様子を始終ご覧になっていたM社のアメリカ社長は、当初予定にありませんでしたが、学生に向けて最後にメッセージを送ってくださいました。自分がM社に入社して本当に良かったと思うことを3点、ご自身の人生体験に絡めて、感動するお話を聞く事ができました。
社長の話を聞いていて、そういえば就職フェアでは、学生に「希望」を持たせる事ができる話ってあまり聞かないな、と思いました。どちらかといえば、雰囲気にのまれて「絶望」とか「あきらめ」を抱くことも。。。
特に、就職活動・キャリアフォーラムがどんなものかと偵察に来ている1-2年生の学生に対して、そういったセミナーがあればいいなと思いました(留学生はこういった話に飢えているので)
他の会社の説明会もいろいろ見てきましたが、各人事部は会社の中にある「人間ドラマ」を伝えようと、1人の人間の姿をドキュメンタリー風にビデオにまとめたりしていますが、やはりそれだけでは見ている側の学生は「受け身」で終わっちゃうんですよね。「参加型」のアメリカ教育で鍛えられた学生には、物足りないと感じ、それが日本企業への魅力のなさにつながる可能性はあります。
それを「俺が変えてやる!」ぐらいの気概でいいのでしょうが、それを受け入れてくれる会社はそうだし、煙たいと思うところは落とすし、最終的には自分に嘘をつかずに進むということかもしれません!
就職フェアは、お互いがお互いを遠目で見て評価し合う大会ではなく、生身の人間と人間が関われる、対話できる、関係を通して視野が広がったり、意識が変われる、触発ある「就職のための活動」が、本来あるべき「就活」なんじゃないか、と採用担当者と語るのでした。
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明日は、ボスキャリのレポート第2弾をお送りします。
お楽しみに!
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