留学生の友達づくり(最終回):多様性を理解する
3.人種や宗教その他に関する理解を深める絶好のチャンス
人種のサラダボウルとも呼ばれる移民社会のアメリカですから、日々のクラスメートとのやり取りの中でも「多様性」にまつわる話題がちらほらと上ります。人種、移民史、宗教、ジェンダー等に関する教養がないとニュアンスが理解できない冗談に出くわすことも多々あると思います。アメリカでは、このような事柄について一般論としてディスカッションすることは非常に盛んですが、特定の個人をターゲットにして話すことは好まれないので気を付けなければなりません。日本でいう「空気を読む」ことが必要になります。特に、初対面の場や面接試験などのフォーマルな場所において、上記のテーマについて個人的に尋ねることはタブーですから注意しましょう。
人種問題や移民史等のテーマは、取り分け人文・社会科学系の講義でアメリカ社会について語る際には避けて通れない内容でもあります。これも「多様性」を重視するアメリカならではの醍醐味ですね。現地でアメリカ人と学ぶからこそ得られる体験を大切にしてください。皆さんの多くはアメリカ社会について学習途中かもしれませんが、物怖じする必要はありません。皆さんは外国人として、日本人として、これまでの人生経験をもつ一個人として、自分なりの視点や考えをクラスメートと共有すればいいのです。アメリカの教育機関が留学生を重宝するのは、まさにそういった貢献を望んでいるからなのです。
初めは戸惑うかもしれませんが、先入観に囚われることなく、勉強に加え現地の生活を通して「感覚」を身につけていくのが一番だと思います。わからないことがある時や何気ない一言が誤解を生んでしまった時には一人で悩まずに、留学生の先輩、友達、学校のスタッフにどんどん相談しましょう。何らかのアクションを自分から取ることが大事です。問題はきっと解決します。
著者プロフィール:
まさ
慶應義塾大学経済学部を自主退学。栄陽子留学研究所を経てHaverford Collegeへ編入、卒業。言語学専攻・スペイン語副専攻。その後Harvard Universityにて国際教育政策修士号を取得し、アルゼンチン及び日本の教育現場での職務経験を経たのち、現在はUniversity of California, Los Angeles文化人類学博士課程に在籍中。
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